日時: 2001年6月18日(月)-20日(水)
場所: 筑波大学 菅平高原実験センター (長野県)
講師: 本多 大輔 先生 (甲南大学理学部)
参加: 38名
平成13年度日本菌学会関東支部第15回菌学ワークショップ「分子系統解析の基礎(PAUPを中心に)」は、本多大輔博士(甲南大学理工学部生物学科)を講師に迎え、6月18-20日に筑波大学菅平高原実験センターにおいて開催されました。参加者はPAUP* (Phylogenetic Analysis Using Parsimony) を使った系統解析を志す37名の研究者と学生の方々で、関東・甲信越・東海・近畿地方よりお越しいただきました。
今回は従来の菌学ワークショップのように菌類そのものを取り扱うことはせず、代わりに参加者各自がパソコンとPAUP*を持参し、この代表的な分子系統解析ソフトの基本的な使い方を学びました。本多講師に作成していただいたテキストに沿って、講師が操作するパソコンの画面をスクリーンに投影し、参加者は同じことを自分のパソコンで追うという手順を基本として、懇切丁寧な実習が行われました。講習内容は、1) アラインメント, 2) 遺伝的距離の算出, 3) 分子系統推定, 4) 系統樹の評価, 5) PAUP*の使い方, 6) fastDNAmlによる解析におよび、参加者の皆さんにとても満足していただけたと確信しています。私が言うのも何ですが、正直申し上げて画期的なワークショップであったと思います。なお、懇親会も盛況であったのは言うまでもありません(ちょっと盛り上がり過ぎたかもしれませんが...)。
本多講師には菌学ワークショップが終わってもフォローしていただき、ご自分のホームページに「分子系統に関するQ&A」のコーナーを開設していただきました。これは、参加者以外の方にも分子系統に関する理解を深めるために大変参考になると思います。
おそらく、本当は参加したかった方がかなりいた筈ですので、ご要望が多ければ第2弾を開催することもやぶさかでないと考えています。このようなすばらしい菌学ワークショップができたことに対し、本多大輔講師、お手伝いいただいた甲南大学の学生諸氏、徳増征二会長をはじめとする関東支部の役員の皆様、そして参加していただいた皆様に心からお礼申し上げます。以上、甚だ簡単ではございますが、第15回菌学ワークショップの報告とさせていただきます。
平成13年7月 岡田 元(WS担当幹事)