日時: 2000年6月22日(木)-24日(土)
場所: 筑波大学 菅平高原実験センター (長野県)
講師: 徳増 征二会長、安藤 勝彦幹事長、岡田 元幹事
参加: 27名
平成12年度日本菌学会関東支部第14回菌学ワークショップ「水生菌類(鞭毛菌類・水生不完全菌類)の分類と分離培養」は、6月22日から24日にかけ筑波大学菅平高原実験センターで開催され、無事終了いたしました。参加者の皆様はもちろん、講師を務めていただいた徳増征二会長と安藤勝彦幹事長、菌株やサンプルを準備していただいた筑波大学菅平高原実験センターの大学院生の方々、事務処理や生活面でサポートいただいた実験センターの皆様、そして関東支部の活動をいつも支えていただいている幹事の皆様に対し心から感謝いたします。また、私が担当した菌群に関して多大なご助言をいただきました鶴海泰久幹事に重ねてお礼申し上げます。
さて、前回と同じ会場で開催されたこのワークショップには、大学院生・大学教官・企業と国公立の研究所員など26名の方々に参加していただきました。当初の計画では、昨年のテーマを引き継ぎ、さらに上級者向けの「Fusarium 属菌の分類と同定」に関するワークショップを開催する予定でした。しかし、予定されていた講師のやむを得ない事情により、昨年12月上旬に急きょ計画を中止しました。結局、今年1月上旬の幹事会でテーマの大筋が決まり、徳増会長・安藤幹事長・企画幹事の私が、鞭毛菌類・aquatic fungi・aero-aquatic fungiをそれぞれ分担することになりました。その後は、メールで何回か意見交換することにより、特に初心者に的を絞り、各自の自主性に任せて準備を進めることとしました。2泊3日、実質2日弱の今回のワークショップでは、以下の課題順に簡単な講義を挟みながら、光学顕微鏡と実体顕微鏡を各自1台ずつ使って様々な水生菌類を観察していただきました: 鞭毛菌類の有性および無性生殖の観察; 渓流の水泡固定サンプルを用いたIngoldian fungiの種の同定; 培養菌株を用いたterrestrial Ingoldian fungiの観察; 培養菌株と乾燥標本を用いたaero-aquatic fungiの観察。結果的に、観察試料が盛りだくさんとなり、日程的に短かった感がありますが、少しは参加者の皆様にお役に立てたのではないかと願っています。今回に限らず、この様な会を通して人的交流を深めることももう一つの大きな目的であったことは言うまでもありません。
参加者皆様のご研究やお仕事がさらに円滑に進むことを願ってやみません。菌学ワークショップに関するご意見やご要望がございましたら、お気軽にお知らせください。簡単ではございますが、第14回菌学ワークショップの報告とさせていただきます。
平成12年7月 岡田 元(WS担当幹事)