第35回 菌類観察会報告

日時:2021年10月17日(日)
場所:新治市民の森(神奈川県横浜市緑区新治町)
観察会・鑑定会会場:にいはる里山交流センター(横浜市緑区新治町887)
宿泊・スライド発表会会場:日帰り実施のためなし
参加人数:16名

 
 2021年10月17日に,新治市民の森(神奈川県横浜市緑区新治町)にて,日本菌学会関東支部の第35回菌類観察会を実施しました。新型コロナウイルス禍が続くなかであり,宿泊は伴わない日帰りでの観察会となりました。日本菌学会関東支部の菌類観察会は,2019年度は荒天のため中止となり,2020年度も新型コロナウイルス禍により開催することができませんでした。このため,2018年度の埼玉県・美の山以来,久々の観察会となりました。観察会当日は朝からあいにくの雨天でしたが,風雨が強まることはなかったため,当初の計画通り新治市民の森にて野外観察を実施しました。参加者の皆様のご協力のおかげで事故やトラブルもなく,安全に進行することができました。

 新治市民の森では,主にクヌギ・コナラなどの二次林やスダジイ・シラカシ・アカガシ林, スギ植林などの混交林にて観察を行いました。午前中の野外観察の後,新治市民の森に隣接した「にいはる里山交流センター」にて各自,適切な距離を保ちつつ,持参した昼食をとった後,鑑定会を行いました。鑑定会場には参加者が採集したたくさんの標本が並び,合計106点の菌類が同定できました。鑑定会では,参加者は熱心に写真撮影,形態観察や意見交換を行っていました。採集された標本のうち,21点は神奈川県立生命の星・地球博物館に収蔵されました。その中には神奈川県がタイプ標本産地であるコノハシメジ,シコンサクラタケ,ヒカゲオチエダタケ,マダラホウライタケ等の菌類も含まれ,その他にもアカヒダカラカサタケ,シロツチガキ,カキノミタケやツチダンゴ属菌の一種等,多様な菌類を観察することができました。

 最後になりましたが,にいはる里山交流センターの皆様には,鑑定会場の確保等で大変お世話になりました。また,慶應義塾大学の学生諸氏には,会場までの道案内,鑑定会場の設営,同定の補助等にご協力をいただきました。ここに記して厚く御礼申し上げます。



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