日時： 2005年4月3日（日） 11:00-19:30
場所： 玉川大学 研究室棟B104
（１） 年次総会
（２） 第15回講演会
（３） 特別講演講演会　「島の菌類」
（４） 懇親会 玉川大学 朔風館食堂

　昨年同様に好天に恵まれた平成17年度日本菌学会関東支部年次大会は、４月３日(日)に玉川大学研究室棟において81名もの参加者を得て開催されました。今回は、特にこの夏にハワイで開かれる日米菌学会合同大会を踏まえて講演会「島の菌類」を企画し、矢口行雄・小野剛・小林享夫・中桐昭の先生方に大変興味深いご講演を賜りました。また、例年通り、会員の皆様による一般講演（分類同定、分離法、フロラ、分布、生態などに関する７演題）も行っていただきました。講演会での矢口先生によるハワイの菌類の話に始まり、他の先生方による小笠原や南西諸島の菌類の話に進み、一般講演での多岐にわたる話題提供を経て、最後に根田仁博士による日本の亜熱帯ハラタケ類の話題で締めていただきました。流れも良く、時間的にも上手くはこんだと感じております。一方、聴衆者側については、常連の皆様に混じって、これから関東支部を盛り上げていただける若い方々も多かったことが印象に残りました。今回は都合により２週間ほど早い日曜日に開催したにもかかわらず、お忙しいなかを快くご講演をお引き受けいただいた４人の先生方、日頃の成果を一般講演でお話しいただいて会員皆様、そしてご来場いただきました多くの皆様に対して、企画者として衷心より感謝いたします。

　年次大会の担当を小川吉夫元幹事より担当を引き継いでからわずか２年の短い期間でしたが、何とかそこそこの責務を果たせたのではないかと存じます。これからは後任の中桐昭新幹事がさらに良い企画を立ててくださることでしょう。会員の皆様におかれましては今後も引き続き菌学会関東支部や関連学会の活動にご協力いただきますよう宜しくお願い申し上げます。皆様のご健康とお仕事の益々の発展をお祈りいたします。

平成17年5月

岡田　元　（平成17年度年次大会担当幹事）

プログラム（敬称略）

年次総会　11:00 - 11:40

昼　食　11:40 - 12:30

講演会　「島の菌類」　12:30 - 14:45
座長： 座長：　岡田 元（(独) 理化学研究所 バイオリソースセンター）

12:30 - 13:00 ハワイ島から来た菌類
　矢口行雄 （東京農業大学 地域環境科学部）

13:00 - 13:30 小笠原諸島の菌類
　小野 剛 （東京都小笠原亜熱帯農業センター）

13:30 - 14:00 南西諸島の樹木病原菌類の分布特性
　小林享夫 （東京農業大学 国際食料情報学部）

14:00 - 14:30 海生卵菌Halophytophthora属菌の分布と分化
　中桐 昭 （(独) 製品評価技術基盤機構 生物遺伝資源部門(NBRC)）

14:45 - 15:15 休　憩

一般講演　15:15 - 17:45
座長： 岩本 晋（協和発酵工業（株） バイオフロンティア研究所）

15:15 - 15:30 NBRCに保存されているPleurotus属菌株NBRC 32796の再同定
○外山香子・中桐 昭 （(独) 製品評価技術基盤機構 生物遺伝資源部門(NBRC)）

15:30 - 15:45 土壌からコウガイケカビ科菌類を分離するための簡便法の開発
○金子美幸 1)・稲葉重樹 2)・徳増征二 1) （ 1) 筑波大学 菅平高原実験センター； 2) (独) 製品評価技術基盤機構 生物遺伝資源開発部門(NBDC)）

15:45 - 16:00 御蔵島のオオミズナギドリの営巣環境における微小菌類相
○糟谷大河 1)・矢口貴志 2)・大堀 陽 2)・西村和子 2)・岡 奈理子 3) ( 1) 筑波大学 生物資源学類； 2) 千葉大学 真菌医学研究センター； 3) 山階鳥類研究所）

16:15 - 16:30 明治神宮境内林におけるシラカシ落葉上の菌類群集
○白水 貴・徳増征二 （筑波大学 菅平高原実験センター）

座長： 岡根 泉（(独）製品評価技術基盤機構 生物遺伝資源部門(NBRC)）

16:05 - 16:20 病原性Aspergillus section Fumigati の分類について
○矢口貴志 1)・堀江義一 2)・田中玲子 1)・松澤哲宏 1)・西村和子 1) （ 1) 千葉大学 真菌医学研究センター； 2) 千葉県立中央博物館）

16:30 - 16:45 接合菌類の菌寄生菌未記載種３種について
○出川洋介 （神奈川県立生命の星・地球博物館 学芸部）

16:45 - 17:00 日本亜熱帯島嶼産ハラタケ目菌類
○根田 仁 （(独) 森林総合研究所）

懇親会　 17:30 - 19:30　玉川大学朔風館食堂