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日本菌学会・日本防菌防黴学会合同シンポジウムのお知らせ

2010/08/20

 今秋,下記のテーマでシンポジウムを開催致します.詳細は追ってアナウンス致しますが,会員の皆様の来場をお待ちしております.



文化財の生物劣化を防ぐための菌類科学の挑戦

 国宝の高松塚古墳壁画やキトラ古墳壁画では,発掘調査とともにかび汚染が発生し,その後の壁画保存のあり方にまで大きな影響を与えることとなった.当時,かび汚染を食い止めるために種々の取り組みがなされ一定の成果をあげたものの,壁画をそのまま保存することは困難と判断され,現在,石室解体による抜本的な壁画や石材の修復作業が進められている.
 本シンポジウムでは,これら古墳壁画を含む文化財のかび汚染についての歴史的経緯や現状の問題点について菌学的な観点を中心に考察し,将来,菌類学の基礎ならびに応用科学的な立場からはどのような取り組みが望まれるのか闊達な討論を行いたい.

会期:2010年11月27日(土曜)

場所:東京医科歯科大学 御茶ノ水キャンパス

講演(仮題):
1.文化財のカビ汚染 - 現在,何が問題となっているのか:
木川 りか氏(東京文化財研究所 保存修復科学センター室長)

2.高松塚古墳壁画やキトラ古墳壁画に危害をもたらすカビとは:
杉山 純多氏((株)テクノスルガ・ラボ 千葉分室)

3.石造文化財の微生物被害—アンコール遺跡(カンボジア)の場合:
 片山 葉子氏(東京農工大学大学院農学研究院物質循環環境科学部門・教授)

4.文化財保存管理の現状と制御技術
久米田 裕子 先生(大阪府立公衆衛生研究所感染症部 細菌課 課長)

5.カビ汚染問題に対して学術団体のなすべき役割 - 人・組織の協力体制のあり方:
 毛利 和雄氏(日本放送協会 解説委員)

討論会(司会進行役,佐久間大輔:大阪市立自然史博物館)
・上記5題の講演内容に関連して,文化財保護に関する菌類科学のこれからの役割について議論を深めて行きたい.

 なお,シンポジウム終了後,懇親会を開催する予定です.

連絡先:山田明義(日本菌学会国内集会担当)akiyosh@shinshu-u.ac.jp


菌学会防菌防黴シンポ.pdf (菌学会防菌防黴シンポ.pdf)